2012年8月11日土曜日

Desire

 わたしは、意外につつましやかなBetty。ボール遊びだけは性格が変わるけれど、ごはんやおやつの時はしおらしく「待て」ができる。

 Emilioって、欲望の塊。ごはん予定時間30分前から、ママのそばに「ずん」って座り込んで、寝たふりをしながら様子をうかがっている。わたしはママの足元でひたすら待つ。

 やがて、ママが「さて」と言ったとたん、わたしと一緒にキッチンへダッシュ。

「早く!早く!」
前足の動きが速すぎて
猫招きの瞬間が撮れないパパ。
お皿が置かれたとたん
無我の境地になって食べ続ける。
あまりの迫力にわたしは身動きできない。


 あいつのごはんの用意をするときは、だれかに押さえていてもらわないと、無理。フードの袋に頭を突っ込むし、お魚をほぐしている指にからみつく。冷蔵庫にも電子レンジにも入ろうとする。恐るべきスピードでどこでも身軽に乗るから、食べ物を置いておいて安全な場所なんて、猫にはない。まったくない。

網戸に止まっていたセミ。
窓の向こうなのでこいつは安全。

 「放してもいいよ!」ってママが言うと、猫は押さえていた人の胸を後ろ足で激しくキックして、キッチンへ駆け込む。

 ドッグバッグに向かって歩くママの足もと、数10cm前をくるくる回転しながら前進し、ママの手元を見ながら、ニャゴニャゴって訴え続ける。そして「早く寄こせ!寄こせ!」と招き猫のポーズ。

どうしたの?
いいことでもあった?
マッサージチェアの上から動かないEmilio。

 わたしは3粒ぐらいもらえる。すごく香りのいいフードなのでとてもうれしい。お魚の時ももちろんひと口、というかひとつまみ。まあ、あいつの1回の量自体がわたしのひと口なんだけど。

あれは、セミっていうんだよ。
一週間、この世界で命を懸けて恋をする。

欲しいの?
小さな声で「カカカッ」と鳴いているEmilio。
狩りを期待して興奮している声らしい。
Emilio、落ち着いて、落ち着いて。

 ママの心の中の悪魔が、あのセミをリビングに放したらどうなるかしらって、ささやいている。ママの好奇心がそそる欲望は、年甲斐もなく子どもじみている。残酷でもある。猫並みである。

 大丈夫、ママも大人になったのでおかしなことはしません。

 ちなみにパパは、虫はすべて嫌いなので、いや、怖いので、関わり合いにならないように息を殺しています。

2012年8月5日日曜日

What a Treat!

 吾輩はおいしいものしか食べたくないEmilioである。

 鮭は臭いし、安い血鯛は遠慮する。カツオとマグロとブリはいいね。うん。たとえ小指の爪の半分以下のサイズのパンでも、味気ないのは拒否する。ポイントはバターの量だね。メロンは好きだが、スイカの淡白な味は気にくわない。ヨーグルトも低脂肪とかいうのは嫌いだ。変な味がする。

ママのおじいちゃんが
安曇野のスイカ即売所の
大玉をどーんと贈ってくれた。
パパのダイエットにもいいでしょって。
(大量には食べられないんだ。)
夏バテ気味のママにも天の助け。
Bettyはママのおすそわけを待っている。

 Bettyは、基本的に飼い主がいいといえば、すべて飲み込んでしまう。好き嫌いはないことになっている。
 Cookieもそうだったが、たとえ人間がずっと目を離していても、我が家の犬たちは勝手に食べ物を奪ったことがない。・・・それで必要以上にこの吾輩が悪い奴になるんだな。犬よりはるかに生存本能が発達しているんだから、なあ、いいだろ。

 さて、パパは4kgやせた。TANITAの体重計によれば、内臓脂肪が64歳から56歳に下がった。(ちなみにママの内臓脂肪は26歳前後。若い奥さんでしょ。)

 けっこう甘い糖質制限をしているのにたいした効果である。確かにこのダイエットはメタボおじさんには効く。女性にはどうかな。

コストコのロールケーキはママとAoaoのもの。
スライスしてジップロックに入れて
冷凍してしまいました。

 ただ、我が家にとっての問題は、安価でお手軽な炭水化物をとれないので、妙に食費が増えることだ。

 動物性たんぱく質の消費量も、大豆製品のバリエーションも増えていく。そもそもパパは野菜をろくに食べなかったんだから、購入量激増!おやつもナッツやチーズになる。(柿の種はダメだよ。それにしてもポテトチップスって安かったねえ。)

 こんなときに頼りになるのはコストコだ。

市販のドレッシングは甘すぎるので、
自分でビネガーとオリーブオイルで作る。
6個パックで重いぞ!

 お肉も、生食用のサーモンも安い。チーズもたっぷりある。冷凍の大きなホタテガイもストックしました。いままで犬猫のごはんのためにって通っていたけど、メタボパパのためにもせっせと買い出しに行かねばならないらしい。


 お金をかけて太って、お金をかけて痩せるなんて、人間はおかしいぞ。

 世の中には、糖質制限用のメニューのあるレストランもある。さっそく会食に利用してみると、お値段もいいけれど味も相当いいらしい。パパと同じようなお年頃のお客様にも喜んでいただけたとか。おつきあいいただいて申し訳ありません。


この立派なマッシュルーム
スーパーの小粒なパックとは大違い。
しいたけも大きくてたくさん入っている。
 
 さて、テストも終わって夏休みに突入したAoaoは花火大会に行ってきた。またもやママの30年前の浴衣を着ていったんだ。

この浴衣は、Aoaoの高校時代に四半世紀の眠りから覚めて箪笥から飛び出してきたものだ。一緒に作ったママの妹の浴衣と一緒にね。高校時代はかわいらしい妹浴衣。大学生になったら姉浴衣を着ている。
 
ママのおばあちゃんが
この柄は地味なんじゃないの?って。
自分で大学1年の娘に作ったくせに!

 昔ながらの手縫いの浴衣で、生地も厚いし、背中の裏に汗を取る布も縫い付けてある。でも、なぜか着やすくて着くずれしないんだって。毎年ママに洗濯機で洗われても色落ちもせず、よくもがんばってくれました。

 ママとしては、来年は新しい浴衣を作りたいらしい。また30年後、Aoaoのこどもが喜んで着てくれたらうれしいから。

2012年7月27日金曜日

2 Weeks After

 わたしは夕方の散歩がどんどん遅くなって、夜の散歩になったBetty。太陽が沈むと少し楽に歩ける。まあ、ママは飼い主仲間とおしゃべりばかりして、どんどん進まないのは、明るくても暗くても同じ。

冷たい水で足腰を洗ってもらって
お休み時間。
最近、ママはかゆみ止めでスースー臭いので
パパと寝ています。

 さて、現在Emilioは体重4.4kg。最近吐かないし、ママの記憶の限りでは下痢になったこともない。

 Emilioは人間たちの朝ごはんの後、パンとメロンを爪の先ぐらい、ほんの少しお皿に残してもらう。ハウスから出してもらうなり、テーブルに飛び乗って、いただくものはいただく。スイカは今一つ気分がのらないらしい。
 わたしはママからEmilioの10倍ぐらいパンもメロンももらっているけど、奴がうらやましくてたまらない。

我が家のリビングは朝日が入るんだけど
熱気も入ってくるので
午前中カーテンを閉めてしのいでいる。
Emilioは下界がどのくらい過酷か全く知らない。

 さて、人間ドッグ直前に糖質制限ダイエットを始めたパパはどうなったでしょう。

 2kg減って自信満々で受けた検査結果は、メタボ系の病気あれこれの一歩手前。そうでしょう、そうでしょう。おそらく半世紀近く食べ放題だったから、ダメージは大きいのです。

 衝撃を受けたパパは、会社の横の内科医院に健康指導をしてもらうことにして、引き続きダイエット続行中。ただ今2週間で2.4kg減少。夜のおつきあいがなければいいんだけれど。

秋葉原駅で買った生ドーナッツ。
いつもパパはAoaoと奪い合うけど
生きのびるため心を入れ替えたので
その心配は無くなった。
甘いものが減らない我が家って驚き!

 困ったことに、パパは朝から晩まで、食べられるもの、食べに行くところなどなどについて、ずっとママに訴えている。

 そもそも、新橋のランチには糖質制限なんていう概念はない。中華麺にチャーハン、イタリアンパスタ、定食ごはん大盛り。焼けつくような暑さの中、働き者たちは糖質いっぱい詰め込んで、午後の仕事に備えているんだ。食べに出かけても、あれもだめ、これもだめで、欲求不満が高まるパパ。ママだってあの店の冷製パスタを試したいのに。

猫も糖質があまり必要ない。
だからパンも果物も
びっくりするくらい少ししかもらえない。
わたしは犬でよかった。

 仕事の話なら1日中いくら聞いてもいいけれど、家でも会社でも食べ物の話ばかりじゃたまらない。実はママはそういう人だ。昔から食べ物の話はどうでもいい。果物とナッツで幸せになる人だから。

 じんましんがいまひとつ治らないのは、パパの食べ物への執着のせいかもしれない。

 そしてこの陽ざし、熱気による疲れだ。横断歩道で信号待ちしていると、ストッキング越しにふくらはぎがじりじり焼けている気がするんだって。かばんは、日傘にストールにサングラスに日焼け止めに、ずごい重さになっている。年を取ると日焼けのダメージが大きいので、いろいろ小道具が必要なんだって。

 雪国育ちのママと黒ラブに、関東の夏はつらすぎます。はい。

ママの妹おすすめの紅酢。
体によさそうです。
ソーダで割って飲むといいとか。
韓国の美女にあやかりたいものです。

2012年7月19日木曜日

A Miracle

 吾輩は、夏の厳しい暑さを全く知らないEmilioである。去年の春から病院に行く以外は、お気楽な引きこもり息子だからね。

 節電の夏だけれど、今日もママは吾輩とBettyのためにエアコンをつけて出社した。夕方から急に涼しい風が吹き始め、そして我等の町に気持ちのいい夜が来た。

夕暮れの散歩が終わってお休み中のBetty。
ばったり会った黒ラブWaku兄さんにはしなしなして
ケンカを売ってきたダックスには猛然と立ち向かった。
その声、ガラ悪いぜ、Betty・・・。

 黒ラブは夏の太陽と相性が悪い。全身黒いからね。簡単に熱中症になるらしい。ラブの性格からして、暑いからってひと休みなんかしない。つまり限界まで遊んでしまうから、すごくすごく怖い。

 だからCookie時代から、夏は早朝散歩に夕暮れ散歩。もちろんリスクがあるから犬連れの遠出なんかしない。

 ママには都合のいい10数年だった。彼女は太陽も汗もスポーツもアウトドアもきらい。海もプールも準備と片付けがいや。日の出ている時は家から出ない。地味なヴァンパイア生活最高。

吾輩がもしこんな暑い時に外に迷い出たら・・・
ママは心配でしょうがない。
ご近所では猫を散歩させている人もいる。
Bettyは吾輩以外の猫はきらいなので
出来れば散歩中に近づかないでください。
まちがいなく襲います。
・・・恥ずかしいぜ、Betty。

 こういうずぼらなママには天罰がやってきて、今年の夏はさんざんだ。吾輩たちのために日の高い時に出社して退社するので、暑すぎて、まぶしすぎる。おかげで首にはあせも、疲労で真夜中に足にじんましんがでるようになった。どちらも生まれて初めての経験。

 ついに病院に行って、塗り薬や漢方薬を処方してもらった。ママ的にはかなりつらいのだけれど、ごくごく軽い症状だとか。いやいや、こじらせずに早めに直すのが一番ですぞ。

 ママが夏の日射しにしおれているあいだに、パパには奇跡が起こった。なんとダイエットする気になったのだ。ママがAmazonをのぞいていて、タイトルにひかれて遊び半分に注文した本に触発されたんだ。

パパが挑戦するのは糖質制限ダイエット。
今までパパは糖質を驚くほど取っていた。
夕食に白いごはんを3杯も食べていた。
お菓子もお酒も大好きだ。
少し意識して食べるだけで、効果が出そうな予感。

 パパはまだほとんど痩せてはいないけれど、今日も明日も夜は予定が入っているけれど、主体的にダイエットする気になったのは驚きである。それだけで奇跡である。 

 秋には、元気を取り戻したママと、すっきり引き締まったパパになっているのだろうか。本当の奇跡がおきるのだろうか。

2012年7月11日水曜日

Assassin

 わたしは、ハンターのお供をするための犬種ではあるが、あくまでも回収がお役目のBetty。うちのパパも似たようなものである。ハンターとして生まれたのはEmilio、そしてママ。

ごきげんよう、みなさん。
最近EmilioはAoaoと寝ています。

 1ヶ月もブログを更新していなかったのは、ママがよれよれだったから。事務所の引っ越しは準備や実作業より、後の事務手続きが面倒くさい。ただでさえこの時期、お役所に提出するものも多く、そもそも事務作業に向いてないママには苦痛であった。

 本当に、いやなことがあると「じんましん」って出るんですねえ。

  
疲れていてもコストコには行くのです。
会社に差し入れです。

お釜と内蓋は洗浄中。
このすきに
あたまを差し入れてみました。

 家でも持ち帰った仕事のせいで、のんびりできなかったこの数か月。ようやく今日は、梅雨の中休み、完全OFFである。

 だからというわけではないけれど、昨日の夜はママがパパをお伴に作戦を実行に移した。

つらい役目である。
レイチェル・カーソン許してください。

 この暑い夜に長袖の服を重ね、タオルでほおかぶり。さらにフードをかぶってゴム手袋を装着。マスクはつけたけれど、ゴーグルを家に置いてきてしまった。決してパパの会社の新規事業ではない。

 実は、さつきドッグランのはじっこに、小さな蜂が巣を作り始めてしまったのだ。先日の草刈りで発見された。まだ5cm程度の小さい巣だけれど、けっこう働き蜂が集まっている。

 なぜか犬の鼻先の高さで、「ボールを追いかけて接近したりして、万が一のことがあったら危ない!」と心配する人が多い。基本的に蜂は益虫だと思うけれど、やはりここでは共存はできないんですね。

 ネットで調べて、夜間一族が巣に集まっている寝こみを襲うのがベストとわかった。こどものころ何度か蜂に刺されても大したことのなかったママが、立候補。


暗殺者です、こんばんは。
この姿、会社のみんなには見せられない。


 うちのパパは、数年前ママの実家で初めて蜂に刺されて、腕が腫れ上がって病院に駆け込んだ。蜂アレルギーなのだ。そこで車の中で待機。ヘッドライトで照らす係だ。

 「ごめんなさい!」って叫びながら噴射。おそらく一瞬で蜂の帝国は滅亡してしまったのでしょう。確認しようとして近づくと、懐中電灯の明かりを目指して飛んでくる虫の羽音が!蜂の反撃か?と絶叫するママ。それを車の中でじっと見ているパパ。笑い事じゃない。

 ハエや蚊を退治するのと違って、実にいやな気分だったそうです。ママも大人になったものです。
 
朝、巣の壊滅を確認して
薬剤散布につきこの場所注意!の張り紙を。

 明日からの雨で薬剤も流れてしまうでしょう。もう無慈悲な殺生はしたくないので、女王蜂のみなさん、ここはやめてください。

 それでも、家の中にハエや蚊が迷い込むと、Emilioと一緒になって仕留めようとするママは怖い。老眼でよく見えないママは、Emilioの視線と動きに助けられている。もちろん殺虫剤なんか使いません。うちわで叩き落すか、ティッシュで捕獲します。なんておぞましい連中でありましょう。

2012年6月11日月曜日

The Rainy Season

 吾輩は雨に打たれたこともない、正真正銘の箱入り息子のEmilio。梅雨入りとなって、関東地方はどんよりしている。

 会社に新登場のかわいい温湿度計。
これでオフィス内のリアルな温度がわかる。
外出から帰ってくると暑いけど
ずっと座っていると冷え冷えする
夏場の悩みを救えるか?
残念ながら、この温湿度計のマグネットは弱いので
じわじわ滑り落ちてしまう。
ピンクの女子マグネットが「ずん」と支えているのだ。

 相変わらずパパもママも週末にのんびりしていない。ひと気のない会社に立ち寄って、お祝いにいただいた花の世話をしたり、ばたばたして落ち着いてできなかった事務処理を片付けたり。

立派な胡蝶蘭をたくさんいただいた。
花が終わった後も、ちゃんとお世話してあげたい。
ママは密かに会社で挑戦する気でいる。
今我が家のベランダでさえ
手間のかからないゼラニウムだらけなのに、
できるのか、ママ?


 まだ2人ともテンションが上がっていて、のんびりしきれないところがかわいいぞ。
 ふつうなら若手社員にやらせるところを、かたっぱしから手を出して、まるで常駐管理人夫婦みたいである。もしくはこうるさい舅姑である。ふん、こっちだな。

ママのおじいちゃんからお祝いに贈られた神棚。
八百万の神様に恥ずかしくないよう
誠心誠意働きましょう。

ルンバに猫シールを貼った「ルン太」
吾輩の弟みたいなやつがくるくる働いている。
ママ、会社でルン太に話しかけるのは
やめろ。なあ。

浅草の手ぬぐい屋さん「ふじ屋」で
額装してもらった招き猫。
会議室で金運を招いている。
我が家にはピンクの猫がいる。
玄関で人を招いている。



やっとシャンプーしてもらったBetty。
ハーブやらココナッツやらの香りで
女子力アップである。
ママはシャンプー疲れで夜の9時には意識が飛んでた。

 そういえば、よろよろしている両親を尻目に、部活に励み続けたAoaoは、弓道2段に合格していた。彼女も青春のドタバタが続いているので、報告するのがまったくもって遅い。おいおい。

 先週末、「ゼンカン」の「コジンヨセン」というのがあって、「ニジ」まで通ったそうだ。「サンジ」は残念だった、と言われたパパとママであるが、それはいったいいかなるものなのか、どのくらい立派なことなのか、まったくわからないらしい。


吾輩はパソコンをたたくママの横でうとうとする。
パパの読む新聞の上でも寝る。
だが、Aoaoのそばには気軽にはいけない。
あの姉ちゃんはヤバイ。


 パパとママが会社ごっこをしている間に、Aoaoは勝手に成長していってしまった。まあ、吾輩とBettyはいつまでも一緒だからさ。

2012年6月5日火曜日

New Rice Cooker

 わたしは生まれて初めて炊飯器というしろものを見たBetty。どうして我が家に炊飯器が20年ぶりに復活したかというと、長い話になる。 

黒くなってパーツが増えて
メニューが激増して
どこかホームーカリーみたい。

 パパとママが働く会社が事務所を移転したのは6月3日大安。その準備のため、ゴールデンウィーク以後、休日なしでふたりはばたばたしていた。

 きのう虎ノ門の金刀比羅宮に事務所移転のお祓いをしていただいて、やっとひと区切りついたわけ。

御祓いのお添え物の鯛
丸ごと一匹
魚をさばけない女性ばかりの当社
実は腕に自信のある男性社員が2人も。
ママ、恥ずかしいぞ。

 その間、わたしとEmilioは相変わらずのんびり暮らしていた。ママは出社して集中して仕事を片付け、とにかく必死で駆け戻って、わたしたちの世話をしていた。神経がびりびりしていても、わたしのでんぐりがえりとEmilioの頭すりすりで、こころがほどけていくんだって。

いろいろな思いが胸に
5月21日の日蝕。

竜巻警報の日、
並んで荒れた空模様をみる。
ママは自転車をかっ飛ばして帰ってきた。

わたしの4才のお誕生日
おだやかな午後。
プレゼントは今週買ってもらえる。
また首輪?
Emilioはセンサー付きのゴミ箱の
開け方を理解している。
片手を当てればいい。
わたしは鼻先が近づくと開くので
びくびくしてしまう。

 我が家はずっとクリステルのお鍋でごはんを炊いていた。ママの最初の会社の退職金で、即、チェリーテラスに行ってクリステルのお鍋をいくつも大人買いした。いわゆる均等法1期生のママの複雑な気持ちの発露である。

 
吾輩はごはんを炊いた鍋を舐めるのが好き。
拭きこぼれも舐めるので
ガスレンジは洗剤で拭けない。
ごはんを炊いている間、
炊きあがって鍋が冷めるまでの間、
吾輩はドッグバッグに収容される。
ちっ。

 今回、老眼を酷使してよく働いていると思われるママは、パパのご褒美の申し出に、会社の帰りにお店に立ち寄って即決。
 式用のサマーツイードのジャケットを着たまま、偉そうな8cmヒールのまま、炊飯器の大きな箱を自転車の荷台に乗せて帰ってきた。

 ふつうなら価格comでさんざん調べて家電を買うくせに、かなり衝動的。しばらく老体に鞭打って働く必要があるので、我が家のごはん作りは、クリステルの鍋から次のステージに行ったそうですよ。でも、わたしたちのごはんはいつも通り、クリステルのお鍋で作ってくれるんでしょ。

 そういうわけでEmilioの入れない部屋で、黒い炊飯器は働き始めたのです。