2012年4月29日日曜日

A Coach Dog of a Retriever Cat

 吾輩は生後2週間から人間と大型犬と暮らしてきたEmilioである。おそらく先週で1歳になったと推測される。

ドッグバッグに入っている吾輩のために
時としてママはお昼ごはん抜きで
必死で仕事から帰ってくるらしい。
吾輩を信用していないから
長時間フリーにしたくないんだって。
リビングのドアを開ける犬と猫っていうのが問題らしい。

 ゴールデンウィークもパパとママはよろよろと働いているが、やっと時間をみつけて、吾輩のお誕生日記念のビデオを撮った。


 この家族は、なぜかこのところ朝5時に起きてくる。Aoaoは今日も試合だ。果たして出場選手に選ばれたのだろうか?勝敗はいかに?
 そんな朝から、なぜビデオを撮るのか、おかしな連中である。犬猫のスピードについていけないパパは、朝からママにダメ出しをされ続けていた。妥協の産物といえる作品である。




 そういうわけで、一瞬お見苦しいぼさぼさ頭が映るが、それは顔も洗っていないママである。昨日の夜は頭痛がするって、8時には寝ていた。よく寝るおばさんはどう育つんだ??


 ちなみにBettyはアルミホイルボールが嫌いである。でも吾輩が楽しそうなので、ついつい興奮せずにはいられない。したがって吾輩は、ものすごくスリルのあるトレーニングをするはめになるのだ。いつもはBettyがおやすみモードになる夜、同じく眠くてしかたがないママが秘密特訓をしてくれる。
 だれか夜更かしの好きな人、吾輩と練習しようぜ。

2012年4月17日火曜日

Dozing off

 わたしは、病み上がりのママと散歩をするのはかったるいBetty。ママったらのろいし、にぶいしね。おかげさまで、なんとかインフルエンザ騒動も終結しました。

 ママに言わせると、犬の散歩で自分のその日の体調がわかる気がするんだって。わたしだってパパと朝の散歩をすれば、前夜にパパがどのくらい飲んだかわかるけど?
 じゃあ、今日も軽くいきますか?

このドッグベッドはわたしの。
わたしがお昼寝します。

 会社は今日までお休みしているので、ママはわたしたちとごろごろしたり、本を読んだりして過ごしている。なつかしの伊丹十三も、Emilioみたいに犬じみた猫を育てたことをエッセイで自慢していた。

同じく昼寝中のEmilioではあるが
実はよくあたりを観察している。


 意外なことに大学生のAoaoは彼の映画を観たことがないらしい。そんなに昔の人だったのかな?って、ママは時間の感覚があやふやになっている。

 まずは幸せな午後である。



場所を変えて、わたしが新たに
犬まんじゅう状態になると・・・

Emilioはさささっと現れて
すかさずドッグベッドの
わたしのぬくもりの残った部分に寝ます。
ブラッシングしてもらうと
すごく気持ちいいらしく
そのまま熟睡です。
ブラッシング好きな猫もいるのね。

 Emilioは気持ちいいとあくびをして寝ちゃう気がする。わたしたち犬の場合、あくびは緊張の証なんだけど、猫は単純に「眠~い」ってことなんだろうか?

2012年4月15日日曜日

Friday the 13th

 吾輩は猫風邪で高熱を発したとき、猫インターフェロンで救われたEmilioである。

 吾輩のママは、会社で流行っていたB型インフルエンザに感染した。若い社員ばかり倒れていたのに、若作りのママまで罹るとは。そんなわけで、ちょっとだるいぐらいで病院に行って検査してもらって、最初は「わたしは若いんだわ」なんて冗談を言っていた。

鼻に細長いものを入れて調べるんだけど
いやがって暴れそうになり
いい年して「がまんがまん」って
なだめられる怖がりのママであった。

 微熱の段階で発覚したので、抗インフルエンザ剤のイナビルの吸引で熱も上がらずに終わり・・・のはずだったのに。若くないということは免疫力も衰えて、熱もバシバシとすぐには上がらないということなのかも?つまり発症後かなり経っていたのかも??

調剤薬局で薬剤師さんが
指導をしてその場で吸わせてくれた。
「はい、もう一度吸いましょう!」
なかなか難しいんだ。

 真夜中、そう、13日の金曜日が始まった頃から、熱は38度を超え続け、全身痛いのなんのって、そういわれてみるとこの前最後にインフルエンザに罹ったのは、タミフルの出たばかりのころ。(確か、すぐ飲んですぐ治って感動した。寸前に罹った幼いAoaoはちょうど在庫がなくて、さんざんだったそうだ。)実に大昔だ。

 体力がまるで違うせいか、記憶をはるかにしのぐ苦痛だとか。1時間ごとに苦しくて目が覚めてしまう。

 解熱剤を飲んで熱が下がって、やっとほんの少し汗が出るというありさまで、薬が切れるとまた高熱。いくら水分を摂っても、蒸発している感じ。「このまま干からびていくのかしら・・・」と悪夢の1日がのろのろと過ぎて行ったのである。

 この日パパは早く帰って看病すると言って、なぜか家電屋さんで寝室用にTVを買ってきた。

 ちょっと変な亭主である。吾輩とBettyの世話をしてくれたらそれでいいのに。


本当言うとママは「イナビル効いてるの!」
って苦しみながらうなっていた。

 パパ、TVのセットよりも氷枕をお願いしますよ。水漏れして、首元がぐっしょり濡れて目が覚めた哀れなママである。ふつうなら激怒するんだけど、そのパワーもない。

 そんな13日の金曜日らしい1日が過ぎて、ようやく37度台に落ちついた。本来1日で症状が落ち着くはずはないので、イナビルは効いているんだろ。

 ただ、筋肉痛のような痛みが頭皮から全身に残っているので、苦し紛れに例のパスタノーゲンを首や足腰に塗っている。いいのか?気持ち良ければいいんでしょ。

 おかげで寝室にパスタノーゲンの匂いが充満しており、さすがのBettyも近寄れない。万が一鼻がふくらはぎに触れたら、けっこうキツイ。看病したくても無理でしょ。

 吾輩はママと銀紙ボール投げをしたいので、リビングのドア越しにずっとママを呼んでいる。かあちゃん、若くなくてもいいから、もう病気は困るぜ。

2012年4月10日火曜日

Full-blown Cherry Blossoms

 わたしは桜の花を踏みしめて散歩するのも楽しいBetty。この時期、散歩で出会う人間たちはなぜかご機嫌がいい。わたしの町も桜が満開なのだ。

マンション敷地内の公園や通路は桜が満開。
このマンション群が出来てから20年以上。
桜の木は少しずつ太くなり、花も堂々としてきた。

 駅前に新しいビルが出来上がりつつある。Aoao世代にはうれしいお店が次々と増えたこの町。このゴールデンウィークはすごい人出になるらしい。

新学期を迎えたこの数日、通勤通学時間帯に
おまわりさんが信号の前で交通整理をしている。
年に似合わぬ爆走をして駐輪場に突進するママは
いつも緊張するらしい。恥ずかしいなあ。

 さて、春のやわらかい風が気持ちいい今日この頃なのに、我が家はEmilioに振り回されている。わたしはそばにいるだけで疲れちゃう。

犬と猫、どっちがお馬鹿でしょう?

 日曜日、恒例のAoaoのEmilio爪切りの儀式が執り行われたのだけれど、奴が暴れたせいなのか、Aoaoが大胆すぎたのか、後ろ足の1本だけざっくり深爪をしてしまった。人間たちが気がつかないまま、爪切り後ごほうびのフードをもらおうと、奴がはしゃいで飛び回っているうちに、傷口から血が飛び跳ねて、どんどん出血が増えて、もう大騒ぎ。

今朝のお馬鹿。
あれあれ、なめてる!なんて
みんな笑っていたのだけれど。
わたしも時にはなめさせてもらう。

 お出かけの予定があって着ていたママの白いシャツは、生々しく血が飛び散って、当然のように超小心者のママは心配で心配で半狂乱である。パパはいつものように逃げ腰だが、大丈夫、だれも期待していない。Aoaoは爪の血管をすこし傷つけただけなので大丈夫だと余裕をみせているが、妙に無口になっている。

はまってます。

 猫の爪切りではよくあることで、ドッグバッグに入れておとなしくさせていたら血が止まるはずなので、感染にさえ気をつければ大丈夫なんだけれど。はい、我が家は大げさです。

 ドッグバッグの中はすべて新しい敷物やタオルに交換された。「使用中の猫砂が傷にさわったら困る」とパパはトイレを洗って新しい猫砂を敷くよう、ママに指示された。やっと出番だ!パパ!!

 そういうわけで、ドッグバッグでお昼寝をしているうちに血は止まり、まずは一安心。傷口が開かないよう、日曜日中お遊びなしで過ごすことに。とにかく不安なママはずーっと経過観察していました。血が出ていないか見ていただけだけど。お出かけなんか中止。

 おおかたの予想通り大丈夫でした。炎症を起こした様子もなく全く平気です。


笑いながらママが拭いてあげたけれど
とても香ばしいので
今日は1日わたしがEmilioの
お顔をなめてあげています。
当たり前のような顔をして
なめてもらう変なEmilio。


 しかし、遊んでもらえないので相当退屈だったのでしょうね。Emilioは暇つぶしに馬鹿なことをしていた。

 月曜日、会社から帰ってきたママはEmilioが少し吐いているのに気がついた。毛の混じった胃液のようなもの。昨日怪我した足をなめて飲み込んだ毛を吐いたのかな?なんて怪しんでいたのだけれど・・・。

 早朝4時(暗いんですけど。うちのママってサイコかも。)、なにか気になってEmilioをドッグバッグから出して遊んでいると、はい、吐きました。幅1㎝長さ20  はあるリボンです。吐いたらすっきりして、テンション上がっています。吐いたものの匂いを嗅いで「エア埋め」をする気配りもあります。

しおり、見つけた。
このしおりのくちゃくちゃした感じがたまらん。

 Emilioは紐に目がない。輪ゴムも本のしおりも大好き。

 うんちが輪ゴムに絡んで、レンコンのようになって出てきて、この悪癖が発覚した。命がけの趣味でしょ、Emilio。以来、我が家では輪ゴムは危険物である。何かについて持ち込まれると、大騒ぎでゴミ箱に直行。

 ベッドサイドに置いていた「ヒタメン」っていう三島由紀夫の恋のノンフィクションも、ママが寝ているうちにしおりが無くなっていた。そこらじゅうに本ばかりの我が家は、お馬鹿なEmilioには相当危険なので、やっぱり夜はドッグバッグに入ることになった。

 問題のリボンはドッグバッグのファスナーを開かないようにするために使っていたもので、まさかこんなものを飲み込んだりしないでしょうと、たかをくくっていたわけで。

 そういうわけで、Emilioは一生このヒモフェチが続くのだろうかと家族はおびえている。だから猫は猫なの。手におえないでしょ。

 
いけないことはいけないって
ちゃあんとわかるのは犬。
っていうか、うちの家族が猫にだけ甘いせいよね。

2012年4月5日木曜日

Moving Project

 吾輩は生後2週間で、巣穴引っ越し中の産みの母猫に落とされたのでは?とされるEmilioである。

 ドンキホーテの前で拾われてから11か月。今月下旬で1才になるらしい。

 さて、パパの会社も初夏に引っ越しが決まった。

このお店の卵焼きがおしいかった。
自分で支払った覚えがないママ。
上司のお供をしてごちそうになるばかりだった。

 ママは下見に行って、通りの先になつかしのおそば屋さんを発見。まるでタイムスリップしたよう!この近くには、かつてママのいた会社の本社ビルがあったとか。今は海のそばでみんな働いている。

 当時、四半世紀前はバブル時代だった。下っ端社員のママがビル中走り回って、でっかい携帯電話を担いだパパたちが打ち合わせに顔を出したりしていた。

しょっぱいからって、吾輩もBettyも
食べさせてもらえない生ハム。
犬猫用も研究してほしいのだが。


 ここは、よくTVで街頭インタビューなんかしている会社員の街なんだ。お昼ご飯も夜のおでかけもかなり楽しくなる!とパパはわくわくしている。

 銀座に向かってガード下をぶらぶら歩くと、Aoaoが涙を流して感激しそうなお店がいっぱい。引っ越しの手伝いに来たらごちそうしてもらえるかも? 


ママはふつうのビールをおいしいと思えない。
ごくごく飲むとうまいらしいのに
ちびちび飲むからだめなんだって。
黒ビールならおいしく飲めるのはどうして?
黒ビールはちびちびでもいいのか?
ドイツのみなさん、答えは??

 そんなこんなで、しばらくバタバタが続く我が家と会社。お散歩の時間も一定しないので、ひさびさにお会いするご近所の犬仲間さんたちには、吾輩とBettyが仲良くやっているか、いつも聞かれる。


最近、くっついて寝ていることもある。
ママがいそいそと写真を撮ると、
吾輩はすぐ目が覚める。
野性味の足りないBettyは寝たまま。

 お答えしましょう。吾輩とBettyはけっこういい仲間である。

 吾輩は(Aoaoには絶対にしないが)Bettyがちょっとでもじゃれてくると、お腹をみせる。反撃するときも爪は立てずに、手をかけて甘えてみせる。(Aoaoに無防備にそんなことをする勇気はない。)

 Bettyは(Aoaoには絶対にしないが)吾輩の喉元を甘噛みする。ラブラドールらしく歯を立てずにからかうんだ。(Aoaoにそんなことをしたら・・・、命がいくつあっても足りない。)吾輩はなすがまま、お腹をみせて万歳スタイル。

問題は吾輩が妙に敏感で
人間がカメラを構えると遊びをやめてしまうこと。
動画を撮ったらかなりすごいはずなのに。

 そして、Bettyがボールをレトリーブするのを真似して、吾輩も銀紙ボールをレトリーブできることは、以前も自慢したよね。

 今度は、Bettyがドアノブを前足で下げてドアを開けるのを見ていたので、吾輩もジャンプしてノブにアタックしてみたんだ。

 何度か挑戦すると・・・、開くんですよ。いままでBettyにドアを開けてもらっていたけれど、これからは自分で廊下に出られる。


前足は正直言って犬の何倍も器用である。
飛んできた銀紙ボールを両手でキャッチできる。
うそじゃない。
だから動画を撮らないと。

 ママはおびえている。ベランダに出ちゃったら、玄関の外に出ちゃったらって。なんで余計なことを覚えるんだろうってね。しかたないよ、仲間の流儀だもの。