2011年12月31日土曜日

Hallelujah

 わたしもいよいよ今年の暮れを迎えるBetty。世界中にいろいろなことがあったこの1年。我が家にも、Aoaoの受験から始まって、うれしいこと、悲しいこと、恐ろしいこと、つぎつぎと巡ってきた。まるでそろってジェットコースターに乗ったみたいだった。

毎日がつらくて隠れている・・・
そんなわけではありませんのよ。
 
 わたしの犬歯欠けちゃった事件以降、我が家もこれで騒ぎ収めかと思ったら、今度はママが無理やり「人間の社会」復帰させられてしまった。

 もともと家事が苦手だったママは、これ幸いと冬休みになったAoaoにわたしたちを任せて、きのうまでパパと出社している。実際、1日中こうるさいママと仕事をするのはつらいと思う。おそらく一番後悔しているのは、パパかもしれない。

 おこづかいと引き換えに掃除洗濯を命じられたAoaoは、けっこう割がいいような気がする。

 
 おつかれさまのおやつは
今日もアップルパイなのです。
順番に体のサイズに合わせて
一口ずつ分けてもらいます。

 パパ、ママ、がんばれ。わたしたちの毎日のごはん、Emilioの去勢手術、わたしの歯の検診のため、果てしなく働いてください。それからAoao、もうちょっとやさしく遊んでください。

Emilio、順番だから大丈夫。
あわてて食べると、ほら、落としますよ。

 そんな大晦日の朝、犬猫のお世話と、とりあえずの大掃除を家族全員で済ませたら、Aoaoは弓の引き収めとやらにお出かけ。なぜ明日の朝、明治神宮で解散なのかよくわからないけど。恐ろしい体力の大学生たちということですね。


 かなり手抜きの新年の準備を終えたパパとママは、わたしたちとごろごろして新しい年を迎えます。さて、BS238のビクトリアシークレットのファッションショーを楽しみにしているのはだれでしょう?


落ちたら問答無用!
わたしがいただきます。
取り合って喧嘩なんかしない
 
 明日の朝、どこかでAoaoをピックアップして初詣できるかな。湯島天神に大学合格のお礼参りをしないとね。わたしの散歩は、その前?後?

 みなさま、どうぞよいお年を。新しい年を期待を込めて迎えましょう。

2011年12月26日月曜日

Holly Morning

 吾輩は八百万の神さまにお守りいただいている日本の猫、Emilioである。我が家の人間も、仏さまにも神さまにも万遍なくお参りする日本人らしい連中である。

 であるからして、ここ20年近くクリスマスにはあちらこちらにプレゼントが飛び交って、家族そろっておいしいものを食べて過ごしてきたそうだ。
 しかしながら今年は、吾輩が極めて危険な小動物のため、クリスマスツリーというものは出てこなかった。ビボレイ&ボッホの陶器のオーナメントを並べたのみ。

小さいオーナメントについていた紐は切られた。
吾輩がくわえて走り回ったからだ。
吾輩だってけっこう顎の力があるんだぜ。

 今年は人間たちもいつもと違う行動をとっていた。
 Aoaoは、お仲間と大学のある町でゆかいなクリスマスイブ。意外に凝り性のママは休日返上で会社に詰めたため、風邪が悪化して前後不覚で寝て過ごした。これは予想通りの展開ですな。そして、暇で丈夫なパパは、Bettyと吾輩とのんびり遊んでいた。そんなばらばらの聖なる夜だった。

 そして聖なる朝、朝日がいっぱい入るリビングで吾輩が「カカカ」と鳴いた。
 気合で1日で風邪を治したママは、聞いたことのない音に耳を澄ませている。いつのまにか家族みんなそろって起きてきて、じっと吾輩を見守っていた。

声とはいえない不思議な音だって
パパはびっくりしていた。
 
かなり真剣
前代未聞の集中力

 何かに反射した光の動きを追って、吾輩が思わず出してしまう音なんだ。ものすごくひきつけられて、気持ちが治まらない。こんな朝は光の形さえ神々しく見えるから不思議だね。

 
光の追いかけっこを
レーザーポインターでやってみよう!
ってパパがたくらんでいる。

 さて、最近吾輩は、ときどき遊びに夢中になってトイレに間に合わず、変なところにおしっこをしてしまうんだ。実は最初、Bettyがおもらししたのでは?と疑われていたんだ。


わたしのせいじゃなくても
ママが濡れたところを発見して
あらら~と驚いていると
ついつい恐縮してしまうの。

 確かに寒くなると、たまにBettyが失敗してしまうときもあるのだけれどね。明らかに匂いも違うし、Bettyにはありえない場所が濡れていて、吾輩を真犯人だとする目が厳しくなっていた。それがこの朝、パパの目の前で、つい、つい、やっちゃったんだな。現行犯です。

 うちのママは、Bettyがおもらししても絶対に怒らないんだけど、なんで吾輩だと「こら!」って叫ぶんだ?反省の色どころか、平然としているのが許せないのか??

「久」なんて
幾久しく幸せが来るみたいで
ありがたいおもらし跡じゃないですか。

2011年12月19日月曜日

Modem Cat

 わたしは雑貨的に希少価値の黒ラブBetty。ありそうでなかなか売っていないのです。妙にマッチョなラブじゃ買う気がしないんだって。

 ところが黒猫ってやたらにある。最近雑貨関係のお店でよく見かけるのが「ねこまんじゅう」シリーズ。すごいネーミングなんだけど、うちのパパのおじさん心をぎゅっとつかんでしまった。 

だから、「かわいい!かわいい!」って
おじさんがお店で叫ばないでほしいと
うちのママが困惑しております。
 
会社の机の鍵につけてみました。
品のいいラブのストラップと
ねこまんじゅう

 この「ねこまんじゅう」を、ママが会社の鍵につけてみたら、ちょっとばかり会社にいいことがあったそうだ。どうやら「福招きねこまんじゅう」らしい。えー?ラブもぽっちりお上品についているんだから!

わたしたち「いぬねこまんじゅう」
めずらしくくっついてきたEmilio。

 なぜか最近、Emilioが「ねこまんじゅう」化する場所は、モデムの上。ほんのり暖かいらしい。ちょっと!壊したりしたら、大変なことになりますよ!あまりに気持ちよさそうなので、どうも怒ることができないママは、甘いと思う。

Bettyはママとくっついて寝ているんだから
吾輩のわがままぐらい大目に見てよ。

2011年12月14日水曜日

Break Bread

 吾輩はおりこうに留守番をしているEmilioである。ドッグバッグのなかでひなたぼっこをしながら、うとうととママを待つ。

 ママは出社する日は、吾輩たちのために昼過ぎには戻ってくる。それから家でも仕事をしなければならないらしい。増加した仕事に慣れるまでと言っているが、どうかな。

ただいま!のおやつはヨーグルト。
ベティは床でお皿から。
吾輩は棚の上で
スプーンについているのを少々。
一度に2匹でいただきます。

 猫は1日に10時間以上も余裕で寝る生き物だそうなので、午前中ドッグバッグに入れておいても、あまり苦痛ではないと、我が家の人間たちは信じたいらしい。

 実際、吾輩が遊びまわるのは自由になった後10数分間で、気が済むと暖かいところで寝ているだけなんだ。走りに走って獲物を追い詰める犬と違って、しのびよって一気にしとめるネコ科は持久力がないんだ。

 だが、退屈は退屈だ。というわけで、ママがお出かけ服を着替えている間に、遅い遅いお昼ごはんのために買ってきたアップルチーズデニッシュを少々味見してみた。
 
吾輩は袋から引きずり出して
床に落として、いただいていたわけだが、
こいうときBettyはいいこぶって
ドアのガラス越しに
ママがリビングに戻ってくるのを待つんだ。
いいつけしているようなまなざしで。
一緒にいただこうぜ、おねえちゃん。

 ママ、いつもの散歩のときのお気楽な格好で会社に行けばいいのに、格好つけるから着替えに手間取って、隙あり、だな。

2011年12月7日水曜日

Fang! fang!

 わたしは、ひなたぼっこしながら寝るのが大好きなBetty。

 最近あわただしいので、ママは気分転換にA&Jのお家とおそろいのIKEAのラグを敷いてみた。アンティークの家具に妙に合っていたA&Jのお宅と違って、むやみに色が氾濫している我が家は・・・、ふふふ、冗談みたいににぎやかになってしまった。まあ、犬に色はよくわからないから関係ないけど。

うにゃうにゃ
うーん、足がくすぐったい。
おねえちゃん、遊べる?
ううん、無理。
じゃ、足、噛んでもいい?
がぶ
痛いってば!
ほっぺ、噛んでもいい?
がじ
もう!痛いっ!
子猫、うざい。
反撃してもいいのに、おねえちゃんってば。
どうせ吾輩は
ひとりぼっちのぼっち猫
ぼっちごろごろ。

 信州のいとこM・ダックスのLinのところの新入りSakuは、まだ乳歯だからじゃれると痛いよね、なんてママはのんきなことを言っている。

 うちのEmilioは全部永久歯だけど、一生子犬ぐらいの鋭さなんだから。すっごい痛いじゃない!AoaoがEmilioのつめきりをする時、ママはだっこ係だから、やけくそになったEmilioにがぶがぶかまれているくせに。ぎゃーって叫んでいたくせに。

エアコンの真下も暖かいけど
食洗機の上もけっこういいんだ。
蒸気が出るから熱すぎるって
人間は怒るけれどね。

2011年12月6日火曜日

Raise Your Glass!

 わたしはBetty & Emilioのいとこ、MダックスのLin4才。信州在住です。我が家に新しい家族が増えたことをご報告します。ちっともうれしくないけど。

 浮かれているLinママが写真をちゃんと撮れないのが笑えます。名前はSaku。生後2ヶ月の男の子です。


 先週末、山梨に見に行っただけのはずが・・・、そのままブリーダーさんから連れて帰って来てしまったという、よくあるパターン。

生意気な弟です。
ついにやって来ちゃいました。
まだ1kgないの。



 というわけで、ずっとお姫さま状態で暮らしてきたわたしには不愉快なことです。夫婦と息子2人の家族の中でちやほやされていたのに、いきなり王子気取りのおしっこくさいやつが、しかも大家族に鍛えられた、そうとうずぶといやつが来たのです。


 一晩目は興奮しきった人間とSakuを無視しました。次の日、愛するおじいちゃんおばあちゃんの家にまで、あのSakuをみせびらかしに連れて行ったので、ついに怒り爆発!
 まとわりつくSakuを一喝したのです。すると、あれ、不思議?Linママが大喜びしてほめてくれるじゃありませんか。わたし、えらいの??


主役を張っていたはずのわたし。
ディーバって呼ばれてもいい。
負けないわ。


 実はB&Eのママが、先住犬が新入りに怒ったらほめなさいって教えていたの。怪我をさせるような攻撃をしないかぎり、上下関係は尊重して、先住犬をいい気にさせるのがポイントって。


 姑息な手ね。そうそう機嫌は直らないわよ。


 Linママはそれ以外にも、去年Dennyが来たばかりの頃のブログを見直して参考にしています。真剣なのよ。


 「夜になったら食欲が落ちて、ウンチがでない!」ってB&Eママに電話もしていた。「元気もあって、おしっこも出ていて、1日位なら大丈夫でしょ。疲れているんじゃない?」って、他人事なら余裕のB&Eママ。心配性は遺伝なのね。


 大丈夫、今朝、固いのが出て、ごはんもがっつり食べました。


 尻尾が曲がっている規格はずれのSaku。ちょっと変わり者ってB&Eママ好みよね。おばちゃまから、わたしとSakuに歌のプレゼントです。みんなで愉快にやりましょうって。どうかしらね。




 

2011年12月2日金曜日

My favorite places

 わたしは夜は羽毛布団にもぐって、ムートンで昼寝するBetty。寒がりのママに育てられると、みんな寒がりになるらしい。

 急に冬がやってきた。Emilioはエアコンの風があたるキャットタワーの上でまどろんでいる。わたしはイケアのグレーのムートンラグの上。お洗濯が簡単で、ママのお気に入り。毛も目立ちません。

我が家で一番暖かい場所を
自然にキープするわたしたち。
いたずらもしないでうとうとしていると
また、心配性のママが
どきどきしている。ははは。
具合が悪いわけじゃない。
ここの暖かさ、おどろきでしょ。
 
わたし、おなかも治っていい感じ。
すごく冷たい小雨なので
人間は散歩に行くべきか迷っている。
はい、行きます。

 どうして猫は変なところに入ろうとするのか、本当にわからない。

 急増した仕事を、会社でも家でも処理するために、壊れっぱなしだった無線ランのルーターを新しくしたママ。すかさずチェックしたEmilioはつぎつぎと箱や袋に入りこんでいく。入ると暖かいわけじゃないだろうけれど。変だよ、それ。

すごく極悪な感じのルーター
吾輩とどっちが悪そう??

 どんなに狭くても狭くても
どうしても入りたい。
 たとえBettyに馬鹿にされても
どうしても入りたい。

2011年11月30日水曜日

Misery

 吾輩は、最近顔が横にでっかくなってきた、7ヵ月の子猫Emilioである。
 最近、姉貴のBettyはまったくついていない。先日の歯の手術後の薬のいずれかが体質に合わなかったらしく、薬を飲み終わったその日から、ひどい下痢になってしまった。

 Bettyが具合が悪そうな時
吾輩はあまり近寄らないし
Bettyも吾輩の相手なんかしない
それぞれしんみり過ごす。

  超心配性のママがどうなるか、想像つくでしょ。なにしろ犬の下痢の経験がろくにない。そこそこゆるくなったぐらいで絶食させて、次の日には回復!もしくは下痢止め投入!即効で回復!というパターンしか知らない。


 経過を病院に診せに行く日だったので、勢い込んで行きましたよ。「すぐに収まりますよ」って言われたのに、悪化したような気がして、次の日にも仕事が忙しいのに無理やり行きました。
 やれやれ。「大丈夫ですよ。」って言っていただきたくて行っているみたい。


 先生の穏やかな説明を伺って、気を奮い立たせて看病に励むって、これは幼いAoaoが喘息だった頃、信頼する小児科の先生とお話しすると、親子で心身が楽になった気がしたケースと似ているとか。


治りがゆっくりなのは
もうボール遊びができないかもって
Bettyが落ち込んでいるせい?
ママは柔らかいボールなら大丈夫って
先生が言っていたからねと
こんこんと説明したら・・・
本当に元気がでてきたんだけど。

 整腸剤と下痢止めをいただいて、まずは水分をスープや葛湯から取る。りんごの絞り汁も。少しずつどろどろバーミックスごはんを足していく。オクラやレンコンのねばねば成分が胃腸の粘膜にやさしいとか。鶏肉もとにかくどろどろにしていますな。

 数日かけて少しずつ、少しずつ、治っていきました。(ふつうはそうなのに・・・せっかちなんだよね、ママは。)


 しぶり腹状態になった日が一番かわいそうだったかな。腸が敏感になっているんだね。なぜか下痢は家のトイレではしたくないらしい。ひさびさに夜のおトイレ散歩もしました。外かぁ、もう数ヶ月出てないぞ。いいなあ。


散歩にいけないから
吾輩は少々いたずらしたって
許されると思う。
日経はうまい・・・わけはない。

 一番驚きだったのは、急に仕事が忙しくなったママが、少し落ち着いてきたBettyを置いて、後ろ髪をばんばん引かれながら出かけようとした日のことだ。


 着替えるとき、パラリと肩から白いものが。なんと朝飲ませたはずの整腸剤かも??あわてて鏡をみると、タートルシャツの首元にもう一錠。これは下痢止めかも・・・???


 お腹を壊して以来、不思議なことに薬を断固拒否する、野生の本能全開のBettyなのだ。パパと2人がかりで口に押し込んだはずの錠剤が、ママの首筋にへばりついていた???


看病で疲れた人間を癒すのは
もくもくスチームなわけだ。
吾輩はナノイーの匂いが好きなんだけど。

 疑惑を残したまま、浮世の定めで家を後にしなくちゃいけないママがどんなに暗かったか。薬を飲んだかどうかはっきりしないなんて。

 一足早く帰宅したAoaoに、「様子を教えて!」とどんなにしつこくメールをしたか、どうぞご想像ください。


 大丈夫。Bettyは元気です。ごはんが足りないって怒っています。まだすこしゆるいので、そんなにたくさんもらえません。だからママはおおげさなんだって。


イケアの保存用ピンチを
ひとつずつ掠め取って
冷蔵庫の下にたくさんいれてしまうのも
吾輩の仕業である。

 このブログを書いている間に、吾輩はママが作ったBettyのスープを全部こぼしちゃった。お腹にやさしい素材を煮込んで、どろどろにして漉してスープを取り分けて、けっこう今日もがんばってたんだけど。ママの気分はかなりmisery・・・。

2011年11月24日木曜日

Hey, Soul Sister

 吾輩は、黒ラブBettyと姉弟だと思っているEmilioである。

朝陽があたる時、
ドッグバッグの上で遊びたくなる。
勝手にハンモック状態。

 だから朝ドッグバッグを出ると、まずBettyの前でおなかを出して甘えるし、Bettyの不審者来訪コールが始まると、ソファの下に息を殺して次の指示まで待機する。「みんな集まれ!」ってママが言うと、ごはんでも歯磨きでも、Bettyと一緒に整列する。あの歯磨きペーストの味、吾輩も嫌いじゃない。Bettyとなんでも一緒にしたいんだ。

 ただ、おととい銀紙ボールをママが弾いた時、ついつい勢い余ったBettyが吾輩に突進したあの時、おもわず本能が発揮されて、ちょびっと口元をひっかいてしまって、本当に申し訳ない。初めてひっかいてしまった。

くにゃくにゃ沈んでいく感じが
なぜかいいんだな。
飛び降りると復元されるんだから
だれにも迷惑かけてないでしょ。

 吾輩のスパークしたみたいな勢いに、Bettyもママも呆然としていた。「シャー」どころではないパワーだったらしい。

 極限状態の吾輩は、頭からお尻の先まで毛がしばらく逆立っていて、尻尾なんか花火みたいに毛が爆発している。

 そしてふうってため息をつきながら、肩を怒らせてのしのしと横歩きで安全な場所に進む。耳は「怒りの耳」の形だ。これを一度写真に撮ってみたいんだけど。

Bettyはひなたぼっこをしながら
リビングのあちこちを移動して
のんびり眠り続ける。

 Bettyは療養中でお薬をいっぱい飲んでいるから、まさか化膿はしないでしょってママは笑うけれど、数ミリの2本の爪あとを中心に半径5㎜ピンクだ。すなまい、姉貴。

初公開。
ママがよりによって自分の誕生日に
Bettyにプレゼントすることになった
奇跡の下あご犬歯。
反対側の口元に
吾輩の爪あとがある。
まったくもって申し訳ない。

 姉貴は意外に鷹揚で、根に持っていないみたい。吾輩のことを嫌いにならなくてよかった。

 自分の好みのボール以外には執着心がなくて、そうそう逆切れするタイプじゃないんだ。このところボール遊びが制限されているから、けっこう退屈なんだろう。吾輩がいてよかったでしょ。気晴らしにはなっているよね。

姉貴がソファにいるときは
吾輩がドッグベッドに寝る。
羽毛はやっぱり温かくて気持ちいい。
ここが一番好きだ。

 お詫びに、BettyにDarren Crissがカバーした歌を贈るね。でも、もう、吾輩にラブ全開で突進しないで。やっぱり怖いから。

2011年11月21日月曜日

The Tragedy of Octopus Fritters

 わたしは一時の激情に流されて、大切な犬歯を折ったBetty。とうとう大好きなボール遊びやぴっぱりっこが、思う存分できなくなってしまった。と、ママに言われたけれど、どういうことか理解できない。


これはいったい?
弓道初段に合格したのに
この袴のありさまは?

 さて、ママの悲劇は続く。きのう終わったAoaoの学園祭。弓道部はたこ焼きを販売していた。部員たちは胴着に袴、三角巾にマスクをつけて、せっせと刻んで、混ぜて、焼いて、売る、売る!!大入り完売とのこと、おめでとう!


 一晩明けてママの手元にやってきたのは、溶いた小麦粉がベタベタついた袴。袴の構造がいまひとつわからないママではある。しかし、恐ろしいほどにひだが重なっていて、どこにもかしこにもたこ焼きの種がしたたり落ちている。


 洗濯機の手洗いモードじゃ太刀打ちできないありさまなので、歯ブラシでひとつひとつしみじみとこすり落としてから、洗うしかない。


こうしてみると、一番手がかからないのは
吾輩じゃないか。
日経新聞の上で遊ぶぐらいさ。
「私の履歴書」に穴が開くだけ。

 おつかれさまです、ママ。来年は自分で袴の始末をさせられるよ、Aoao。覚悟するんだね。

2011年11月20日日曜日

24

 吾輩は犬みたいな芸はできないEmilioである。しかし、ある種の犬のように、命をかけて遊ぶほど無邪気ではない。


 よく魔が差すというけれど、あの時ドッグランでBettyは何かに魅入られてしまった。それが汚いサッカーボールというのが犬だよね。情熱は身を焦がす。ドッグランでのBettyの執念をご存知の方はよくわかるでしょう。


 Bettyと同じことをする犬はそうはいないでしょうが、ご参考までに今回の大騒動の顛末をレポートします。



 あの日、ドッグランから退場しようとママがドアを開けようとしたとき、Bettyはつぶれたサッカーボールを見つけた。それも高いスチールのフェンス越しの物置の上に。
 まだ、遊びたかったんだ。でも、ふつう取れるはずがない。なのに、リードを全力でひっぱって・・・ぶつかった。で、失敗して、「ちっ」て感じで平然と家路についた。これが午後3時


以前激写されたBettyの情熱!
この勢いでボールしか目に入らない。

 その場ではまったくわからなかったけれど、家に帰ってからも、なにやら舌をぺろぺろしている。ふと調べてびっくり!Bettyの下顎の左犬歯がほんの少し斜めに折れてしまったのだ。しかも切り口に赤い血がぽつんと見える。これが1時間後


 痛がるわけでも、大量出血したわけでもないけれど、ほんの少し欠けただけだけれど・・・、いやな予感でいっぱいのママはネットで調べ始めた。


 あるぞ、あるぞ。同じようなことをしでかす犬って、わかる、わかる。体は小さいけれどガッツがあって熱くなる犬種。固いものを噛んで痛めるのは奥歯。ぶつかったり喧嘩して折るのは前歯。ははは。笑い事じゃない、これはオオゴトだ。
 昔はよくおすすめされていた骨やヒズメで歯を折った犬も多い。でも、それ、なかなか気がつかないらしい。いちいち見ないものね。

 どうやら赤い点は歯髄というもので、よく人間が言う「歯の神経」ってやつだとわかった。のんきに放置しておくと、どんどん感染が進んで化膿し、いずれ恐ろしい歯周病になる。目やにが出ると思ったら、上の奥歯の根元が化膿していた・・・とかね。


口の中の写真を撮る気がしないママ。
乙女の尊厳を守ることにしました。
パパは事故後も手術後も
決して口の中を見ません。
チキン!

 処置は方法は歯を温存するか、抜くか。これは破損の状態や処置までの経過時間と、獣医さんの歯科的な技術による。もちろんどちらも全身麻酔。当然処置後に、それぞれメリットとデメリットがある。


 すぐにかかりつけの病院に半泣きで電話を入れて、翌日伺うことにした。検査もあるから食事は抜きでと。これで2時間経過


 こちらには有名な動物の歯のスペシャリストが時々いらしていて、先代のCookieもお世話になった。その腕前は十分承知しているママ。専門家に見ていただくのが、どんなにすごいことかよくわかっている。


 でも明日はいらっしゃらないかも。とりあえずの検査だけするのなら、他の専門医に一気にお願いしたらどうかと、また検索検索。


 ちょっと遠いフジタ動物病院に有名な先生がいらっしゃることが判明。犬仲間でお世話になった方、注目してる方がいることもわかった。スケジュールを確認して、午前中は見ていただける可能性があることも。残念ながらすでに診療時間は過ぎていたので、直接連絡はできなかった。この時5時間経過


 一晩中迷いに迷って、朝、お腹を空かせたBettyを連れてはるばる行きました。吾輩は留守番。まあ、いいけどさ。ついに16時間経過


 渋滞をくぐりぬけ、オープンすぐにどりついた病院で、運良く院長先生に見ていただけた。先生は午後からしばらく出張のご予定だったので、ぎりぎりって感じ。事故後18時間経過


 ママがあれこれと説明していると、とても穏やかで丁寧な先生のお話のスピードが突然変わった。「本当にきのうの3時ですね。」


 なんと3才以上の成犬の場合、24時間以内なら(幼い犬はもうすこし長いらしい)、同じ温存方法でも、歯髄を少しだけ削って残して治せる可能性が高いそうだ。歯髄が残せると「生きた歯」なので、強度などが高くなるそうだ。予後がかなり違うとか。
 それ以上時間が経つと、歯髄を全部抜いてふたをかぶせる、人間で言う「神経を抜く」という処置になる。さらにもっと長い間放置されて、化膿してたりすると、抜くのが一番の処置となる。


               処置の一例
(Bettyはこの処置をしないで済みました。)


 「これは緊急を要する手術です!」
 かかりつけ病院のアドバイスのおかげで、偶然Bettyは食事を抜いていて、しかも多忙な院長先生が無理に時間を割いてくださって、すぐさま緊急手術の準備が始まった。あとはもう、気分はER。血液検査やレントゲンで問題なかったので、麻酔も始まった。ここまでで事故後19時間経過。間に合ったのである!


吾輩しかいない家はすごく広く感じるって。
吾輩もいたずらする気がいささか減る。

 Bettyをお願いして、とぼとぼと家に帰った来たママは、吾輩とぼんやり遊んで時間をつぶした。だれかに「Bettyを守ってね」ってお祈りしていたような気もする。吾輩も祈るぞ。


 やがて24時間経過した午後3時、ママは電話で病院に手術の様子をお聞きした。無事終了。Bettyは元気いっぱいだって。院長先生は終了後、大急ぎで出張に行かれたそうだ。お忙しいときに本当に申し訳ありません。


細菌感染させないために
お薬をたくさんいただいた。
クリームチーズに包むので
Bettyはお薬って大好き。

 夜お迎えに行くと、けろりとしているBetty。わずかな麻酔で処置がすんだおかげだね。食欲がなくなるどころか、説明中の薬を物欲しそうにおねだりする始末。引き継いで説明してくださった先生の邪魔ばかりする。犬歯は少しだけ短くなった。真っ白でぴかぴか、つるん。今日からごはんも食べられる。


 もう、硬いボールでキャッチボールはできないし、激しい引張りっこは無理。詰めた部分がポロリととれちゃうから。もちろん固いものは食べられない。まあ、もともと骨もガムも丸呑みするのでもらえない。
 
 歯磨きしてたわりに、奥歯に結構ついていた歯石も全部とっていただいた。今後、経過をみるために定期的に通院が必要だけれど、全ての歯をチェックしていただけると考えれば、人間と同じかも。


数日間は歯磨きできないので
歯磨きジェルを。
これは吾輩も使えるんだって。

 ついでに吾輩の歯磨きの方法まで伺ったそうだ。え、吾輩も歯磨き必要??


 とにもかくにも、突然の悪夢だったけれど、偶然が偶然を呼んでBettyの歯が救われた。帰るなりIKEAのトラを振り回して、ママに没収されるくらい元気だ。こんな調子でいつまであの歯は持つのでしょう??


 みなさんに感謝します。吾輩のハイパーな姉貴を救ってくださって。もう今年はこれで穏やかな犬猫生活に・・・。あ、吾輩の去勢が残っていた・・・。
 

2011年11月16日水曜日

Baby It's Cold Outside

 吾輩は、砂漠のリビアヤマネコがルーツの迷い猫Emilioである。基本的に寒いのは苦手だ。
 我が家のリビングは朝陽が入って、昼間はとても暖かい。

ドッグバッグもキャットツリーも
陽のあたるところに移してもらった。
ぬくぬくしてご機嫌だ。
この上で昼寝するのがお気に入り。

 でも、夜は冷えてきた。もう11月。初めての冬が近い。

 それなのにAoaoは部活がない夜は、このリビングで踊って踊って、暑い暑いって言っている。XBOXにKINECTをつけてDANCE CENTRAL2を楽しんでいるんだ。

 本当はママが欲しがって買ったんだけれど、・・・踊れない。くやしいのでFOX bs238のヒーリングヨガを録画してのんびりやっている。肩こりに効くんだって。本当です。

動きを一つ一つ練習できるんだけど
評価されて点がつくから
ママはいらいらする。
どうしてJustin Bieber
ダンスの難易度が高いんだ!

KINECT。不思議なセンサー。
これが音声コマンドを受けて
ダンスの動きも認識する。
吾輩がこれを蹴倒すとAoaoが激怒する。

 一緒に踊るわけに行かない吾輩が寒いだろうって、パパが猫用カイロを買ってきてくれた。春に生後2週間たらずで拾われてからは、ずっと使い捨てカイロをダンボールハウスに入れて、かなり暖かくなるまで過保護に育てられたからね。

パパ好みのかわいいオレンジ。
何かの実が袋に入っている。
電子レンジで温めるとカイロになる。
でも冷めやすいので
使い捨てカイロも併用してみた。

 だけど、どうもこのオレンジ猫、いらっとする。せっかくハウスにいれてもらっても、一緒に寝る気にはなれない。叩きのめしているうちに体が温まるから、それはそれでいいのかも。

つぶつぶがはいっていて
適度な重みとくったり感が
ハンター心をそそるのかも。
背負い投げもできるんだけど
ママはうまく撮れない。
とりゃーってトイレに叩きつける。
埋めようとしていたら
ママに没収された。

 Bettyは自分がママのカイロだからね。いいなあ、吾輩も一緒にみんなと寝たいよ。
 こんな夜は吾輩はCameronの歌でも聴いてみよう。Cameronはこのキスのせいで、ママに涙目で電話をかけちゃったんだって。本当なの?