2011年9月30日金曜日

My Kittenhood

 吾輩は子猫時代を満喫しているEmilioである。ちいさなダンボールの箱で、寝て、寝て、おしっこにミルク、そして寝る、なんてのどかな頃は、はるかかなた。すっかり立派な子猫に育ったんだ。

 今は2800gと、ちょうどAoaoが生まれた時ぐらいの体重になった。秋の気配がして、お膝の上でぬくぬくと抱っこしてみたい家族の期待は無視して、あいかわらず吾輩は走り回っている。

とうちゃんの手を噛む。
どうだ、どうだ、痛いだろ。

 こんなふうに垂直移動をして、いたずらして走り回るのは、子猫時代だけなんだって。仕事の打ち合わせの間に、猫の大先輩にパパが伺ってきた。最近忙しいかと思ったら、クライアントに何を相談しているんだ、パパ。

物陰に潜むことは本能が指示する。
次の獲物は・・・


 ともかく、毎日毎日つかの間の暴れん坊時代がどんどん過ぎていくんだ。もちろん、いいことも悪いこともある。ジェットコースターみたいにめまぐるしくて、確かに人間は大変である。

 でも、この面白さは、いくら人間だって普通はそう何度も味わえない。一生知らないで過ぎていく人間も多いんだから、てんてこまいできる幸せってものも楽しんでくれたまえ。ははは。

 お姉ちゃん、シャンプーしたの?
なんだかいい匂いだねえ。
眠ってばかりいないで、遊ばない?
 ねえ、今日はいいお日さまが出ているよ。
シャンプーって疲れるの?
ママも眠いっていうし。
ひとりで紐で遊ぶから、もう、いいよーだ。
高い高い青空が吾輩を呼ぶけど
吾輩の世界はこのリビングなんだ。
ひとり遊びは得意だけれど
やっぱりみんなで遊ばないとさあ・・・。
吾輩にそんな疲れるシャンプーなんかしたら
とことん呪うぞ。
ママはEmilioのシャンプーのことなんか
すっかり忘れていたよーだ。
臭くないし、自分でなめになめて
ぴかぴかきれいだから
シャンプーなんかしなくたって
いいんじゃないかって。
えー、いいのかしらね。

2011年9月28日水曜日

Under Repair

 わたしは善良さが売りのラブラドールのBetty。
 もちろん、ラブラドールは、盲導犬とか介助犬として生まれてくるわけではない。時々そう誤解する、善良な人間がいて笑える。

 ラブのパピーは半端じゃない。選別されず、訓練もされなければ、陽気な超パイパーな暴れん坊。でも、基本的に気立てのいいやつ。これはみなさん、異論がないでしょう。

これが人間の真の友の顔です。
3才すぎてもパピーフェイスです。

 わたしはパピーの頃、FT系のラブらしくおてんば過ぎて、最初のお家をしくじってしまった。行き場がなくなって、結局この家に引き取られたのだけれど、おとなになったらもういたずらなんかしない。まあ、ママの歯を折りそうになるような「事故」は時々あるけど・・・。

 コストコの空き箱で作るトイレだって、数ヶ月に1回新調すればいいくらい。汚さないのよね、わたし。人間がけっとばしたりしてへたってきちゃうんだな。

新しいトイレの箱。コストコから。
BLACK PRINCESSっていうのはなかったの?
最近かわいいのが残ってないらしいよ。

 しかし、しかしである。Emilioにもうママはお手上げである。

 犬は気をそらして、ほめて、なだめて、いっぱい散歩すれば、だんだんモノがわかってくる。ママは、自分はしつけが上手なんじゃないか、なんてうぬぼれていた。まあ、レトリバーはしつけが入りやすいから、そう思い込んでいる人って多いみたい。他の犬種では勝手がまるで違うはず。

 そうです。猫には通じません。ママは、Emilioの欲望追求の執念深さ、教育的指導に関する記憶力の欠如には涙が出る。奴には日本語が通じない。叫んで追い払うのが関の山。そして、まったくまったく懲りない。「おばさん、暴れるなよ」とか、「怨むぞ~」って顔でにらみ返すだけ。

 あいかわらずひたすら高みを目指し、手を伸ばして壁をひっかく。ひっかいても登れるわけじゃないのに。

 
上を目指して、とにかく手を伸ばした跡。
爪とぎは別なところでしっかりしている。
もし本気で爪とぎをしたら、
こんなものじゃすまない!

 あちこちはがれたままだと、殺伐とした気分になる。涼しくなって換気をするのにちょうどいいので、ママはお直しを始めた。綿棒でちょいちょいちょい、とね。



ママお得意のペンキ。
塗って直すしかないですね。

 壁がそこそこきれいになってほっとしたのもつかの間、窓が開いていてそこに網戸があると・・・あの猫は登ってみたくなるらしい。ロッククライミングのような、ダイナミックな登りっぷりをする。リビングではすぐ捕獲されるんだけれど、Aoaoの部屋がひどい。

半分寝ながらEmilioの相手をしていたせいですね。
体重で網戸が破れ始めたら、
面白くてもう止まらない。

レースのカーテンまで。
洗濯命のママが洗いすぎたせいじゃない。
たぶん。

 猫は目の大きさくらいしか脳みそがないという噂なのに、いたずらの楽しい記憶はまるで消えない。EmilioはAoaoの部屋では網戸アタックを繰り返す。いつか、網戸を破ってベランダに出ちゃうよ。もう窓が開けられません。どうするの、ママ!

さあ、ご覧ください。
これが何か企んでいる悪い男の顔です。

2011年9月22日木曜日

A Stormy Evening

 吾輩は、窓ガラスに叩きつけられる雨にみとれていたEmilioである。網戸が徐々に動いていくほどの風は久しぶりらしい。

 台風の接近に合わせたわけではないけれど、昨日はパパは家でのんびりしていた。

ソニープラザでパパが衝動買いした
スノードーム・ハロウィンバージョン。
電池が入っていて、ライトの色が変わっていく。
ハロウィンは黒猫だらけで、
パパには目の毒だ。

 そこで、吾輩の予防接種2回目にもつき合ってもらった。前回は接種後すごく眠くなったけれど、今回はまったく平気。食欲も旺盛である。嵐の中、急変して病院に向かう、なんていう恐怖のストーリーは避けられそう。
 でも副医院長先生が、「今日は暴れないよう安静にしていてください。」っておっしゃったので、ドッグバッグに収容されたままだ。不愉快である。ママは人の話なんか聞かないくせに、犬猫に関しては真面目だ。

 ともかく、今年のワクチンプログラムはこれで完了。後は年末に去勢手術に臨むらしい。吾輩なりに立派なものがあるのに、取られちゃうんだって。「取る」って、いったい、どういうことなんだ!

嵐の夜、悪魔のしもべの黒猫が笑う。
しかし、吾輩の血族は
どこで嵐をしのいでいるんだろう。

 Aoaoも、部活の後のB級グルメ探検をあきらめて、さっさと帰ってきた。久々に家族そろって、嵐の夕べを迎えることに。
 天気予報どおり夕方には、マンション11階角部屋の我が家に、ベランダの植木鉢もなぎ倒されそうな強風がぶつかってきた。実はね、このマンション、強風ですこーし揺れるんだよ。

朝起きたら、真下の公園の木が倒れていた。
だれも怪我がなかったのかな。

 こんな時に様子を見ながらベランダの整備をするのはママの仕事。パパに頼むのは無理である。
 なぜなら、まず非常時に備えようという発想がない。しかも紐がきっちり結べない。(こういう少年はボーイススカウトに入るべきであった。)眼鏡が雨で曇ると「見えない!」と、すぐ逃げ腰になる。諦めがよすぎる。
 びしょぬれになったママの背中越しに、「俺は後ろで指示をする宿命の男だ」と言っている。パパ、それ、違う。そんなことは新入りの猫でも知っているぞ。

台風の去った朝。
秋の風が気持ちいい。
ママはもうエアコンを使いたくないって。


 今回の台風も暴れ放題だった。電車が動かなくなった首都圏のニュースを見て、長野の一族が心配して連絡をしてきた。大丈夫、魔力を持つ猫の吾輩が、いまではけっこう成長して、この一家を守っているから、ということにしておいてくれたまえ。

きのうはまったく平気だったけれど、
今日の午前中はやけに眠い。
きのう、出せ出せ、食わせろ食わせろって
抗議活動をしすぎたせいかな。
体重2.6kg、順調すぎる成長。

わたしは昼間はよく寝る。
きのうはお昼ごろ、晴れ間に
散歩に行けてよかった。
外でおトイレする必要はないけれど、
気分転換に散歩はしたいのが、乙女心。

2011年9月18日日曜日

Our Master Builder

 わたしは、このところ過保護にされて、いい気分のBetty。不思議なことに充血しやすかった目が、きれいになったの。冗談抜きでデトックスされたのかも。


これは5時すぎの空。
けっこうゴージャスな朝焼け。

 さて、夜明け前の起床が続く。体育会弓道部のAoaoは秋のリーグ戦とやらが始まったので、連休中も4時起き、5時起き。下級生は雑用が山ほどあるらしい。ひとりで起きて、食べて、支度して出て行かせればいいのに、甘いよね、ママも。


Emilioの甘え声はものすごくしつこい。
人間が起きて照明をつけたとたん
悲しく鳴き始める。
ファスナーが開くと、わたしの前で
お腹を出して伸びをする。

 ママが起きれば、わたしたちも起きる。Emilioは甘えた声で出せー出せーとわめく。でも、まずわたしと遊んで欲しいから、ドッグバッグとママの間に割り込んで、ファスナーを開ける邪魔をする。一晩中ママと一緒に寝ていても、どうしてもわたしと遊んで欲しい。


 これから猫トイレ、猫ごはん、Aoaoごはん、犬散歩、犬ごはん、人間の家事の数々・・・と、ママは朝が一番忙しい。猫の手は邪魔ばっかりするから、全く役に立たない。


 ひと休みすればいいのに、またママがおかしな箱を開け始めた。


パパはコストコに行く度に
ペットコーナーの奥の
キャットタワーをチェックしていた。
これは今までの倍の高さ。
でも4000円弱。・・・安い。

 
はっきり言って、パパはこういうの苦手。
ママを手伝うとけんかになるので
実はママひとりで作った方が賢明。

 この連休もパパは仕事がらみで、わたしたちの相手ができない。コストコの奥の奥で見つけた新しいキャットタワーの建築を、ママに任せて行ってしまった。後回しにすればいいのに、ママの性格じゃ無理だね。眠くてたまらないのに、やりとげないとどうも落ち着かない。

わたしはママの各種作業に興味がない。
さわらぬ神にたたりなしって
犬だってよくわかっている。
 
できたよ、Emilio!
いくらわたしにはドッグランがあるからって
こんなもの本当に猫に必要なのかしら。

 敬老の日のプレゼントのお礼の電話をあちこちから受けながら、ご老体のみなさんの方が元気いっぱいに思えるママ。この残暑でますます消耗している気がするけれど、もうすこし、もうすこしで秋が来る。台風はもう結構なので、すこしひんやりした風をこの町に届けてください。


初代キャットタワーと同じシリーズなので
合体させてみました。
昇り降りしているうちに興奮してきて
リビング中走り回るので
正直迷惑です。

2011年9月16日金曜日

Unlucky Hakone?Lucky Hakone?

 吾輩は比較的強運な迷い猫だった、と思うEmilioである。運不運は裏表だから、要は考えようってことである。

 さて、ママはここ20年、験をかついで近寄らなかった場所がある。箱根だ。
 Aoaoがお腹にやってきたばかりのときに、そうとは知らないままパパと箱根にドライブに行ったんだって。帰った翌日検査を受けたら、Aoaoを守るためそのまま1ヶ月も絶対安静となってしまったんだ。喜びと恐怖の混じった不安な長い長い毎日だったそうだ。あのちょこまか動くママが、寝たきりだったなんて笑える。

常設展にも驚くほど豪華な作品が。
日本はやっぱりお金持ちなのかも。

 もう20年も前のことだから、そうこだわらなくても・・・と、先週末、レオナール・フジタのコレクションを観に、ポーラ美術館を訪ねることにした。(吾輩もBettyも、もちろん留守番である。)
 彼の猫は有名だけれど、こどもの絵も興味深い。どちらもありがちなかわいらしい姿を描いているわけじゃない。吾輩としては最高愉快。あの目、あの口元。実にわかっている人間だったらしい。

ミュージアムショップも充実。
暑くなかったら庭園も散策したかったけれど。

 特に「誕生日」の絵の、窓の外からパーティをのぞきこんでいるこどもたち。これってお気楽な犬の連中にはわからないでしょうな。

箱根神社は大賑わい。
すごく真剣にお参りする若い人が多い。

 ついでに、最近話題のパワースポット、箱根神社にもお参りしてきた。我が家にご利益が降り注ぐはずが、月曜日、健康優良児のBettyが吐いた。吾輩のいつものは吐き出し。Bettyのは嘔吐。これはちょっと怖い。

 朝ごはんを吐いて始まった嘔吐騒動なんだけれど、食べたものを吐いたのは、その午前中だけだったんだ。後は空っぽになった胃を胃酸が痛めつけ、胆汁混じりの黄色い胃液を吐いてしまうから、ママはびっくり。こういう時絶食絶水が大原則だけれど、脱水を考えたら水分を取らせなくてはいけない。とりあえずBettyは元気だし、食欲はすごくあるんだ。なにか欲しい欲しいって、ママのストーカー状態。

吾輩がごはんを食べるたびに
絶食中のBettyはうらまやしくて
うらめしい顔をするんだ。
がまんしろよ、一晩の辛抱だろ。


 落ち着いた頃、薄い砂糖水やポカリスウェットを薄めたものを少しずつなめさせて(人間のこどもと同じですね。)、様子を見つつ、念のため動物病院へ。
 熱もない、下痢もしていない。異常な様子もない。お腹が空いて胃酸が込み上げて、食道まで痛めている状態らしい。そこで、胃酸を押さえる注射をしていただいて、今後の食事指導をしていただいた。

 今までどおり、少しずつ水分を取らせること、吐き気が止まったら、明日以降消化のいいものを、少しずつ何度かに分けて食べさせること。少しずつ元の食事量に戻すこと。ゆっくりゆっくり。

 たいしたことのない、よくある胃腸炎らしいけれど、いままでうちの犬たちがかかったことがないだけに、ママの緊張感はすごかった。慣れている人はお笑いでしょう。ここしばらくいろいろあったからね。許してあげようね。

コストコの生秋鮭が登場。
犬スープにも吾輩のごはんにも使われた。

 というわけで、どろどろおかゆに少しずつたんぱく質が入り、次にほんの少しだけ野菜のみじん切りが入り、色のついた犬ごはんになって回復してきた。(っていっても、Bettyは基本的にまったく元気なんだけど。)葛湯もよく作ったね。

 みじん切りにしたお肉や野菜を煮て、濾したスープと具に分けて、お腹の状態に合わせておかゆにトッピングしていくといいみたい。このスープのことを教えてくれたA&Jママ、ありがとうございます。うちのママが自分で飲んでもおいしかったそうです。心配で自分の胃が痛くなったので、ちょうどよかったとか。
 

デトックスされてしまったわたし。
きれいな色のおしっこに変わっていきました。
大きいほうもきちんと出ています。

 というわけで、日本人としては箱根に行って、逆に病気から救われたって考えればいいんじゃないかな。Aoaoも無事に生まれて、すくすく成長したんだから。

 さて、騒々しいこの1週間。吾輩は元気にいたずらを重ねている。確かに吾輩は子猫だが、Bettyが最初吐いた時、仕事だからとそそくさと出かけたパパは、やっぱり気が弱いということに気がついた。

 ママとAoaoに「逃げた!」って責められて、パパは苦し紛れに「飼い主がどーんと構えていないと、犬にも伝わるよ。」なんて言うんだなあ。
 これって「お母さんがどーんと構えていないと、こどもに・・・」っていうバージョンで、世の真面目なお母さんたちをいじめるフレーズで有名。ママが大嫌いな忠告です。地雷に触れたな・・・。

 まず、ご自分でどーんと構えないとまずいよ、お父さん!

まあ、いつもパパがいじめられているのは
よーく知っているけどね。

2011年9月7日水曜日

A Gentle Breeze

 わたしは、こんな気持ちのいい風の吹く日が続けばいいのに、と思うBetty。
 またしても台風は日本中を痛めつけた。今年はなんて厳しい年なんだろう。世界遺産の熊野古道まで被害にあったとか。


CHEZ MATSUO の袋に入っているのは
やっぱりEmilio。
お菓子を食べたママのお口の匂いを
すかさずチェックしていた。
すごく気にするので、食事時は
ドッグバッグに監禁される。

 幸いにも被害のほとんどなかったこの町。公園の木が1本倒れていたのは、台風のせいなのだろうか?


 パパの猫グッズ収集に負けず劣らず、実はママはL.L.Beanのラグも集めている。どうか、こんな穏やかな毎日が壊されませんように。


L.L.Beanはやはりラブらしき犬が多い。

セールになるとすかさず注文してしまうママ。

小さなサイズなのでベランダの出入り口や
わたしがダッシュする時、加速する部分に引いている。

これはCookieの頃から。
かじられて、洗われて、くたくた。


 ママは犬系の人なので、猫も犬のように扱っている。「手から食べてくれた~」とかいうキャットフードのCMがあるけれど、手から食べるなんて当然だと思っていた。

 たいていEmilioのごはんのタイミングは、わたしとずれる。ママが小さな小さなお皿に、Emilioの手作りごはんかドライフードを用意すると、じっと見ていたわたしたち2匹はドッグバッグの前に集合する。
 姉貴分のわたしにまずひと口、そしてEmilioにひと口、順番に綿棒の先くらいずつ食べる。もう一度わたしにひと口してから、お皿をドッグバッグに入れる。

このおめでたい入れ物に
最近入れているものは・・・


 一気にいきます。もう絶対残したりしない。だから、ときどき、あわてて食べたり、その直後に騒ぎすぎて、吐くんだけれどね。そういえば、最近ないですね。

 たくさん遊んだ後ドッグバッグで休ませる時も、とんでもないところに入り込んで出てこない時も、ドライフードで誘導している。犬と変わらない。

Emilio誘導用ドライフードを入れてある。
赤ん坊用から幼児用になって少し大きな粒。
わたしも好きな味。

 ただ、お座りができない。犬は頭上に高く上げると反射的に座るけど、あいつは背伸びして、それでも無理なら、高いところによじ登ってでも取ろうとする。
 しょせんは猫よね、ふふふ。

2011年9月6日火曜日

Too Permissive

 吾輩は溺愛型の養父を持つ猫、Emilio。パパはとにかくモノで愛情を表現したいらしい。


かさかさ音がする、袋。
穴が開いていて、もぐって遊ぶものらしい。
ママがこれをかぶった時、
あまりのかさかさ音に頭が痛くなった。
かぶるな、ママ。

 あの世代特有の現象なのかな。彼らは生まれてこのかた、世の中にはつぎからつぎと新しいすぐれモノが登場して来て、情報もあふれかえっていて、欲しいものを手に入れるために働いてきたようなところも、確かにある。

 吾輩と同じ短い尻尾を持つ猫が
欧州旅行をしたという設定のカレンダー。
可能なんだろうか??

 ママはモノなんかより、こどもや犬猫には目や手をかけろと言う。本音は自分にもモノで豪快に愛情を表現して欲しいらしい。残念、無理だ。そんな愛情はない、らしい。

黒猫貯金箱。
そんなにパパが興奮するほど
かわいいとは思えない。
黒猫テープカッター。
ぎざぎざを踏むと痛いんですが。

 さて、吾輩のような黒っぽい猫グッズは巷にあふれている。猫で、黒ければいいんだから。犬種で姿かたちが全く異なる犬とはまるでちがう。
 黒ラブのモノはたとえあってもがっしりしたショータイプの雄の姿が多く、フィールド系が好みのママには満足できない。まして、英ゴルはほとんど見当たらなかったらしい。正直なところ、今となってはその姿を見るのもね・・・、まあ、ね。


ピーピーなくとうるさいので
リアルボイスが売りのおもちゃをBettyに。
ぶひぶひ言っております。
1匹で遊ぶとおもちゃも全く壊れない。
それはそれで寂しいもの。

 そんなわけで、パパは愛情やらなにやらをへんてこな黒猫グッズにぶつけ始めている。いい年をしたおじさんがかわいい雑貨のお店で、「うそー!かわいいー!」って言っている姿をご想像ください。あの世代の欲望が爆発する魔法の叫び声だ。
 ママは「いいんじゃない」って言って、そっと側から離れるんだ。


 お互いのおみやげのチェックが終わると
なぜか自分のおもちゃだけで遊ぶ。
犬には犬の、猫には猫の喜びがある。