2011年9月16日金曜日

Unlucky Hakone?Lucky Hakone?

 吾輩は比較的強運な迷い猫だった、と思うEmilioである。運不運は裏表だから、要は考えようってことである。

 さて、ママはここ20年、験をかついで近寄らなかった場所がある。箱根だ。
 Aoaoがお腹にやってきたばかりのときに、そうとは知らないままパパと箱根にドライブに行ったんだって。帰った翌日検査を受けたら、Aoaoを守るためそのまま1ヶ月も絶対安静となってしまったんだ。喜びと恐怖の混じった不安な長い長い毎日だったそうだ。あのちょこまか動くママが、寝たきりだったなんて笑える。

常設展にも驚くほど豪華な作品が。
日本はやっぱりお金持ちなのかも。

 もう20年も前のことだから、そうこだわらなくても・・・と、先週末、レオナール・フジタのコレクションを観に、ポーラ美術館を訪ねることにした。(吾輩もBettyも、もちろん留守番である。)
 彼の猫は有名だけれど、こどもの絵も興味深い。どちらもありがちなかわいらしい姿を描いているわけじゃない。吾輩としては最高愉快。あの目、あの口元。実にわかっている人間だったらしい。

ミュージアムショップも充実。
暑くなかったら庭園も散策したかったけれど。

 特に「誕生日」の絵の、窓の外からパーティをのぞきこんでいるこどもたち。これってお気楽な犬の連中にはわからないでしょうな。

箱根神社は大賑わい。
すごく真剣にお参りする若い人が多い。

 ついでに、最近話題のパワースポット、箱根神社にもお参りしてきた。我が家にご利益が降り注ぐはずが、月曜日、健康優良児のBettyが吐いた。吾輩のいつものは吐き出し。Bettyのは嘔吐。これはちょっと怖い。

 朝ごはんを吐いて始まった嘔吐騒動なんだけれど、食べたものを吐いたのは、その午前中だけだったんだ。後は空っぽになった胃を胃酸が痛めつけ、胆汁混じりの黄色い胃液を吐いてしまうから、ママはびっくり。こういう時絶食絶水が大原則だけれど、脱水を考えたら水分を取らせなくてはいけない。とりあえずBettyは元気だし、食欲はすごくあるんだ。なにか欲しい欲しいって、ママのストーカー状態。

吾輩がごはんを食べるたびに
絶食中のBettyはうらまやしくて
うらめしい顔をするんだ。
がまんしろよ、一晩の辛抱だろ。


 落ち着いた頃、薄い砂糖水やポカリスウェットを薄めたものを少しずつなめさせて(人間のこどもと同じですね。)、様子を見つつ、念のため動物病院へ。
 熱もない、下痢もしていない。異常な様子もない。お腹が空いて胃酸が込み上げて、食道まで痛めている状態らしい。そこで、胃酸を押さえる注射をしていただいて、今後の食事指導をしていただいた。

 今までどおり、少しずつ水分を取らせること、吐き気が止まったら、明日以降消化のいいものを、少しずつ何度かに分けて食べさせること。少しずつ元の食事量に戻すこと。ゆっくりゆっくり。

 たいしたことのない、よくある胃腸炎らしいけれど、いままでうちの犬たちがかかったことがないだけに、ママの緊張感はすごかった。慣れている人はお笑いでしょう。ここしばらくいろいろあったからね。許してあげようね。

コストコの生秋鮭が登場。
犬スープにも吾輩のごはんにも使われた。

 というわけで、どろどろおかゆに少しずつたんぱく質が入り、次にほんの少しだけ野菜のみじん切りが入り、色のついた犬ごはんになって回復してきた。(っていっても、Bettyは基本的にまったく元気なんだけど。)葛湯もよく作ったね。

 みじん切りにしたお肉や野菜を煮て、濾したスープと具に分けて、お腹の状態に合わせておかゆにトッピングしていくといいみたい。このスープのことを教えてくれたA&Jママ、ありがとうございます。うちのママが自分で飲んでもおいしかったそうです。心配で自分の胃が痛くなったので、ちょうどよかったとか。
 

デトックスされてしまったわたし。
きれいな色のおしっこに変わっていきました。
大きいほうもきちんと出ています。

 というわけで、日本人としては箱根に行って、逆に病気から救われたって考えればいいんじゃないかな。Aoaoも無事に生まれて、すくすく成長したんだから。

 さて、騒々しいこの1週間。吾輩は元気にいたずらを重ねている。確かに吾輩は子猫だが、Bettyが最初吐いた時、仕事だからとそそくさと出かけたパパは、やっぱり気が弱いということに気がついた。

 ママとAoaoに「逃げた!」って責められて、パパは苦し紛れに「飼い主がどーんと構えていないと、犬にも伝わるよ。」なんて言うんだなあ。
 これって「お母さんがどーんと構えていないと、こどもに・・・」っていうバージョンで、世の真面目なお母さんたちをいじめるフレーズで有名。ママが大嫌いな忠告です。地雷に触れたな・・・。

 まず、ご自分でどーんと構えないとまずいよ、お父さん!

まあ、いつもパパがいじめられているのは
よーく知っているけどね。

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