吾輩は八百万の神さまにお守りいただいている日本の猫、Emilioである。我が家の人間も、仏さまにも神さまにも万遍なくお参りする日本人らしい連中である。
であるからして、ここ20年近くクリスマスにはあちらこちらにプレゼントが飛び交って、家族そろっておいしいものを食べて過ごしてきたそうだ。
しかしながら今年は、吾輩が極めて危険な小動物のため、クリスマスツリーというものは出てこなかった。ビボレイ&ボッホの陶器のオーナメントを並べたのみ。
小さいオーナメントについていた紐は切られた。
吾輩がくわえて走り回ったからだ。
吾輩だってけっこう顎の力があるんだぜ。
今年は人間たちもいつもと違う行動をとっていた。
Aoaoは、お仲間と大学のある町でゆかいなクリスマスイブ。意外に凝り性のママは休日返上で会社に詰めたため、風邪が悪化して前後不覚で寝て過ごした。これは予想通りの展開ですな。そして、暇で丈夫なパパは、Bettyと吾輩とのんびり遊んでいた。そんなばらばらの聖なる夜だった。
そして聖なる朝、朝日がいっぱい入るリビングで吾輩が「カカカ」と鳴いた。
気合で1日で風邪を治したママは、聞いたことのない音に耳を澄ませている。いつのまにか家族みんなそろって起きてきて、じっと吾輩を見守っていた。
声とはいえない不思議な音だって
パパはびっくりしていた。
かなり真剣
前代未聞の集中力
何かに反射した光の動きを追って、吾輩が思わず出してしまう音なんだ。ものすごくひきつけられて、気持ちが治まらない。こんな朝は光の形さえ神々しく見えるから不思議だね。
光の追いかけっこを
レーザーポインターでやってみよう!
ってパパがたくらんでいる。
わたしのせいじゃなくても
ママが濡れたところを発見して
あらら~と驚いていると
ついつい恐縮してしまうの。
確かに寒くなると、たまにBettyが失敗してしまうときもあるのだけれどね。明らかに匂いも違うし、Bettyにはありえない場所が濡れていて、吾輩を真犯人だとする目が厳しくなっていた。それがこの朝、パパの目の前で、つい、つい、やっちゃったんだな。現行犯です。
うちのママは、Bettyがおもらししても絶対に怒らないんだけど、なんで吾輩だと「こら!」って叫ぶんだ?反省の色どころか、平然としているのが許せないのか??
「久」なんて
幾久しく幸せが来るみたいで
ありがたいおもらし跡じゃないですか。
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