吾輩は、雲にも乗ってみたい上昇志向の子猫Emiloである。どうやら、夏とは思えない涼しい日々が終わったらしい。
ママは「天空の城ラピュタ」のあの歌を歌いながら、洗濯物を取り込んでいる。お日さまのいい匂いだ。
どこか違う町のように見える。
弓道の練習試合のために、東京のはじっこの大学まで応援に行ってきたAoaoが、帰るなり、いわゆる猫なで声でママにお伺いを立てている。どうやら明日の花火大会に浴衣を着て行きたいらしい。
おねだりするなら、吾輩のもの悲しい声を真似しないと。修行が足りないね。
暑苦しいし、遠いから着崩れちゃうかもというママの心配を、中高の茶道部のお稽古で慣れているから、と、粘るAoao。
このリュックは通学用。
Aoaoが帰ってくると
いつもみんなで匂いを嗅ぐのだ。
洗濯の鬼のママは
先週このリュックを洗濯機で丸洗い。
ダウニーの匂いになっちゃったじゃないか!
結局、大汗かいてクローゼットの奥から浴衣をあるだけ取り出して、ファッションショーの始まりだ。
退屈なので猫パンチ!
吾輩はドッグバッグで待機。
Bettyはあまりの騒々しさに別室に退避。
検討の結果、明日着るのは、ママが一度しか着ていない30年前の浴衣。ちょうど同じ年頃に作ってもらったそうだ。中学高校の時は、ママの妹が高校生の頃のゆかたを着せられていた。同じく紺地だけれど、もうちょっとかわいい柄だね。
思い出の浴衣を
平気で洗濯機で洗うママ
びくともしないいい縫製です。
昔の手縫いの浴衣は、生地も厚くて、何度か水をくぐっているせいか体になじんで、はるかに着やすいのが分かったんだって。Aoaoのおはしょりを直す手つきが、妙に慣れていて、ママはびっくり。
もっとも、帯結びはママもAoaoも自信がないので、いわゆる「なんちゃって帯」。若いんだもの、無理せず楽しんで着る方がいいよね。
ところで、花火ってなに?吾輩も食べられるもの??
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