2011年8月5日金曜日

Vintage Yukata

 吾輩は、雲にも乗ってみたい上昇志向の子猫Emiloである。どうやら、夏とは思えない涼しい日々が終わったらしい。

 ママは「天空の城ラピュタ」のあの歌を歌いながら、洗濯物を取り込んでいる。お日さまのいい匂いだ。

どこか違う町のように見える。

 弓道の練習試合のために、東京のはじっこの大学まで応援に行ってきたAoaoが、帰るなり、いわゆる猫なで声でママにお伺いを立てている。どうやら明日の花火大会に浴衣を着て行きたいらしい。

 おねだりするなら、吾輩のもの悲しい声を真似しないと。修行が足りないね。
 暑苦しいし、遠いから着崩れちゃうかもというママの心配を、中高の茶道部のお稽古で慣れているから、と、粘るAoao。

 このリュックは通学用。
Aoaoが帰ってくると
いつもみんなで匂いを嗅ぐのだ。
 洗濯の鬼のママは
先週このリュックを洗濯機で丸洗い。
ダウニーの匂いになっちゃったじゃないか!

 結局、大汗かいてクローゼットの奥から浴衣をあるだけ取り出して、ファッションショーの始まりだ。

退屈なので猫パンチ!
吾輩はドッグバッグで待機。
Bettyはあまりの騒々しさに別室に退避。

 検討の結果、明日着るのは、ママが一度しか着ていない30年前の浴衣。ちょうど同じ年頃に作ってもらったそうだ。中学高校の時は、ママの妹が高校生の頃のゆかたを着せられていた。同じく紺地だけれど、もうちょっとかわいい柄だね。

思い出の浴衣を
平気で洗濯機で洗うママ
びくともしないいい縫製です。

 ついにおさがりは古臭くて地味だと言い出して、今風の黒地に華やかな花がいっぱいの浴衣も買ってあるけれど、今年は着ない。


 昔の手縫いの浴衣は、生地も厚くて、何度か水をくぐっているせいか体になじんで、はるかに着やすいのが分かったんだって。Aoaoのおはしょりを直す手つきが、妙に慣れていて、ママはびっくり。


 もっとも、帯結びはママもAoaoも自信がないので、いわゆる「なんちゃって帯」。若いんだもの、無理せず楽しんで着る方がいいよね。
 ところで、花火ってなに?吾輩も食べられるもの??

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