吾輩はやどかり猫Emilioである。ママは、ままごとの延長でドールハウス遊びもできるのだから、われながら実に重宝ないきものである。
ママの妹が、吾輩がどんなふうにBettyと共生しているのか、とても気になるらしい。では吾輩自ら、ざっと説明しよう。今回は住まいについて。
ラブ箱(小)
このまま動物病院にも行った。
最初にレスキューされた直後は、ラブ箱。使い捨てカイロをタオルに包んで、ママの毛皮のカフスを寂しくないように入れていた。ひたすら眠るだけの日々だから、これで十分だった。
人ごみをかきわけてもらってきたコストコ箱。
隙間風が入らないよう、バスタオルをかけていた。
生後1ヵ月まではほとんど寝て暮らしていた。
飲んで、抱っこされて、おやすみ。
ずっとカイロ内臓。
次はコストコでもらった箱。1LDK仕様になった。猫の世界では保育箱と呼ばれているらしい。フリースのスキー帽があると安心で、ミルクの後、帽子に包まれて抱っこされるとすぐ眠くなった。
だが、
吾輩も成長を続けていた。
ジャンプ一発!
やがて、みんなが悲しみに沈んでいた頃、吾輩は脚力も好奇心も飛躍的に向上してしまった。ねんねの赤ちゃん猫は卒業だ。そこで、人間たちはとりあえずの対策。ははは、これじゃ気休めですな。
いただき物のお菓子の箱を貼り付けただけ。
当時、泣きながら工作していた哀れなママ。
しかし、いつまでも保育箱状態にしておくわけにもいかず、かといって、あまりに小さな吾輩を野放しにするほどの度胸もなく、結局パパご自慢だったドッグバッグをとりあえず吾輩のお屋敷に。キツネのカフスもいっしょに引越し。
大型犬2匹と人間1人入るサイズ。
今となっては他に使い道がなかったのが真実。
イケアのこども用のファブリックでキッズルーム完成。
密かに猫グッズも増えている。
ささいな買い物で心を癒す人間たち。
奥にあるのは靴の箱を利用したトイレ。お屋敷の中に入れてもらったのですぐ理解した。この吾輩が失敗なんかするわけないだろう。
ちゃんと閉めないと脱走する!
わたしたちのお出かけ用だったのに
なんでおもちゃだらけの猫屋敷に?
吾輩はメッシュ越しに家族を観察している。みんなが集まってにぎやかにしていると、吾輩も一緒に!って「みゃー」って小さな声で呼ぶんだ。誰かがお屋敷から出してくれるんだけれど、完全に自由にはしてもらえない。いろいろな隙間にもぐりこめないくらい大きくなったらねって、それいつ?
とはいうものの、ほとんど寝ているんだけどね。
いい匂いがすると寝ていられない。
何を煮ているの、ママ。
わたしの方が家の中で自由にしているし、
夜もママと寝ているし、
でもなんだかEmilioはずるい気がする。
ちょっとくらいやきもち焼いたっていいじゃない。
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